変形性膝関節症
- 優人 鈴木
- 2023年5月16日
- 読了時間: 7分
更新日:2023年5月23日

みなさんは、「変形性膝関節症」という疾患をご存知でしょうか?
「少しだけ聞いたことあるけどいまいちよく分からない」
「変形するの?」
「接骨院で言われたけど・・・結局なに?」
こんな感じの印象を持たれているのではないでしょうか?
ここでは、「変形性膝関節症」についてはっきりさせた上で、今回、当院にご来院された患者様の症例をご紹介させて頂きます。
自分も「これかな?」と思う方は、参考にして頂けたらと思います。
変形性膝関節症とは?
変形性膝関節症とは、関節のクッションである軟骨が、加齢や筋肉量の低下などによりすり減って、痛みが生じる病気です。
※よく言う「軟骨」とは何なのか?

「軟骨」とは、上の絵にもあるように大腿骨の下側と脛骨の上側を被っている白い部分のことです。
「軟骨」の構成成分
コラーゲン
プリテオグリカン
軟骨細胞
70~80%は水分
女性の方は、「コラーゲン」という言葉が気になるかと思いますが、「コラーゲン」について紐解くと、とても長くなってしまうのでまた別の記事にします。
少しだけ触れると、「コラーゲンは経口摂取では意味がないということ・肌のコラーゲンと軟骨のコラーゲンでは少し違うこと・経口摂取でも意味のある摂取の仕方」このあたりは、また別の記事にさせて頂きます。
ここで注目して頂きたいところは、4番の「70~80%は水分」ということです。つまり、軟骨というものは、「水分を含んだスポンジ」ということです。
「スポンジだったらすぐ破れそうやん!」
と思われるかもしれませんが、強靭なタンパク質繊維で出来ているスポンジです。
「コラーゲン」という名称は、数種類あるタンパク質の1種類になります。
つまり、「コラーゲン」が「軟骨」に強さをもたらしています。
さて、この水分を含んだスポンジが大腿骨、脛骨それぞれの頭の保護を行っていることで頭同士がぶつかり合うことを防いでくれています。
しかし!あくまでもスポンジです!
水が抜けて行ってしまうことやコラーゲンの劣化は起こりえます。
人間は、年齢を重ねれば肌が乾燥するように身体から水分が減っていきます。
同じように軟骨の水分も抜けていき、ぺちゃんこのスポンジになります。
そして、経年劣化する物と同じように使っていれば、コラーゲンも経年劣化していきます。これのことを巷では、「軟骨のすり減り」といいますね。
そんなボロボロの軟骨になってしまっては、大腿骨と脛骨の頭がぶつかりあった時に衝撃を緩衝することは難しくなり、痛みとして発生します。
ここで賢い方からこんな質問がありました。
「軟骨でない普通の骨同士はぶつかり合うとなんで痛みが出るの?」
軟骨が擦り減るとなぜ痛みが出るのか?

それは、「軟骨が擦り減るから痛みが出る」のではなく、「軟骨が擦り減ることにより、剥き出しになった骨膜が同士がぶつかり合うから」です。
「骨膜」とは、上の絵で骨をサランラップしている1番外側の黒い線ですね。
この「骨膜」には、「軟骨」とは異なり、「痛覚と圧覚」という受信機があります。
簡単にいうと、「痛ければ痛い」と感じる受信機あり、これが軟骨にはないため軟骨同士がぶつかり合っても痛みを感じることはありません。
ここまでをまとめると、元々膝の骨同士のぶつかり合いを軟骨が緩衝させていた。しかし、年齢により、軟骨の機能が低下したことにより、骨同士がぶつかり合い、骨膜の受信機のお陰で「痛み」というものを感じるようになった。
これが変形性膝関節症で痛みを感じるということです。
ちなみに「変形性」と言うのは、スポンジがぺちゃんこに変形していることや、指にペンだこが出来るように同じ場所に負担が掛かり続けることでタコのように変形してくる。
これらのことを「変形性」と言っています。
ここでまたこんな質問がありました。
「膝に水が溜まるっていうのはどういうこと?」
膝に水が溜まる理由

まず、「変形性膝関節症だから水が溜まる」というのは間違っています。
膝の関節は、「関節包」という袋に包まれています。これは、関節液(滑液)というものを閉じ込めておくためです。
この液の役割は、2つあります。
1つは、先程、擦り減ってしまっていた軟骨ですが、これに栄養を与えていること。
2つ目は、機械に油を差すことと同じで関節が上手く動くようにしていること。
では、この関節液はそこから出てくるのか?
それは、関節包の内側にある「滑膜」という膜から滲み出てきます。ちなみに逆に古い関節液を回収してくれるのもこの「滑膜」です。
さて、やっと水の溜まる理由ですが、、
劣化した軟骨の破片この滑膜に当たることで滑膜が傷付き炎症を起こしてしまいます。これを「滑膜炎」といいます。
滑膜炎になることで滑膜の機能が狂ってしまい、異常に関節液を放出してしまうことで結果的に水が溜まる膝という状況になります。
考え方としては、「炎症」は文字通り火事が起こっています。火事を鎮火させるために水(関節液)が集まりだすという考え方でもいいと思います。
今回の患者様症例




今回の患者様は膝の痛みで来院されました。
接骨院では、診断を下すことが出来ません。レントゲンやMRIもありませんので身体の中を見て判断することは出来ません。
なので、問診でお話を詳しく伺い、疑われる可能性を様々な検査法で確かめていきます。そして、もちろん患者様に「これは変形性膝関節症ですね」などとは言いません。
「~の理由で~状態だと思うので~ような施術をしていきますね」という感じです。
今回の方でいうと、色々なことを行っていますが、3枚目の写真の「アイスマッサージ」を取り入れました。
上記にあるように滑膜炎であれば、火事が起きおり、熱が発生します。この熱を下げるためのアイスマッサージです。
よく「どのくらい冷やした方がいいですか?」と聞かれますが、一般のご家庭の冷凍庫の氷は小さなブロック状になっているかと思います。
あのブロック氷1つが溶け切るまでがちょうどいい目安になります。
その際に皮膚は冷たくて赤くなりますし、冷たすぎて痛くなってきます。本当は、その痛みも通り越すまで冷やすことをおすすめします。
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同じ場所が痛くても人によって、バラバラですので今回の記事は1つの安心材料までにご利用ください。
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あすなろ鍼灸接骨院では、『痛み改善整体』と『訪問リハビリマッサージ』の2本立てで活動しています。
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僕は皆さんより少し身体について知識があり、技術があります。だから、施術をします。みなさんは、「こんな医療制度があるんだ」と知ることだけで大丈夫です。
まだまだ一般の方には認知の低い医療制度になりますが、全ての方に受ける権利があります。気になる方は、メールでもお電話でも構いませのでご連絡ください。
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